ポートレートの女性たち 5.ジョゼフィーヌ皇后
マルチニック島の貴族の娘から皇帝の妻にまで登り詰めたジョゼフィーヌ。
大変な浪費家でしたが、植物史に一大転換点をもたらしました。


ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ(Josephine de Beauharnais)は1763年6月23日、
西インド諸島マルチニック島で生まれました。
1779年にアレクサンドル・ド・ボアルネ子爵と結婚、1783年に離婚後、
ナポレオン・ボナパルトの熱烈な求愛を受けて1796年に結婚。
しかし無邪気で浪費家、多くの愛人と浮気を重ねる彼女は
ナポレオンとも気持ちがすれ違い、彼の親族との折り合いは悪かったようです。
子供が生まれないことを理由に1809年にナポレオンに離婚された彼女は、
1814年5月29日に死去するまでパリのマルメゾン宮殿で暮らしました。
ジョゼフィーヌはバラの花を大変愛し、皇后という地位と財力に任せて
世界中のバラを収集しました。
それまで年に1度しか咲かなかったバラに「四季咲き」の特徴をもたらした
中国原産の「コウシンバラ(Rosa chinensis)」もこの時フランスに渡りました。
また、美しい花を咲かせるために抱えた多くの園芸家の中に
人工授粉による品種改良を本格化させたアンドレ・デュポンがおり、
自然受粉によらない品種改良の礎となりました。
さらに、収集したバラをピエール・ルドゥーテ(Pierre-Joseph Redoute、
1759〜1840)に描かせた「バラ図譜(LesRoses)」は有名です。
ノリタケのデザインに服装も表情も酷似したエッチングは、
ナポレオンの秘書であったブーリエンヌの「回想録」に挿入されたものです。


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