オールドノリタケとウィローパターン(4) オールドノリタケの図柄を詳細にみる
さて、このキャンディボックスの図柄について
ウィローパターンと比較して詳細にみてみましょう。
1.2羽の小鳥
一番上に描かれています。
ただ、英国では「小鳥」とは鳩をイメージしているようですが
オールドノリタケの図柄はツバメに似ています。

2.高官の楼閣
右側に描かれています。
木もいろいろ描かれていますが、オレンジかどうかはわかりません。
クーン・セが閉じこめられた小さな館、敷地の周囲の塀、
柳の木は描かれていません。

3.橋と小舟
橋はありますが、橋の上の3人の人物は描かれていません。
小舟の位置は橋の手前に移動していますが、
これについては英国のブルーウィローにおいてもヴァリエーションがあるようです。

4.侍女の家と、離れ小島の家
この2つについては最も変形している部分です。
侍女の家は石灯籠風の建物に、離れ小島の家は石塔に変えられています。

このように見ていくと、オールドノリタケはウィローパターンを図柄として知っていたものの、
背景にある物語と、各々の図柄が示す意味は理解していなかったのではないかと思います。
オールドノリタケがウィローパターンを一幅の風景画として
描いたのではないかと考える根拠はもうひとつあります。
それは、背景に描かれている雲がたなびく山です。
日本庭園を構成する要素として、石灯籠や石塔と並んで築山があります。
庭園内に築山を設けるか、もしくは背景の山を借景として用いたのです。
ウィローパターンは物語の構成要素をすべて盛り込んでいるため、
日本人の感覚からすると余白が少なく、絵が混んで見えます。
オールドノリタケは絵を整理・変形し、築山を加えることで
オリジナルとは異なる庭園風景として完成させたのです。
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