ホーマー・コナント
オールドノリタケのレディ製品の中に、ホーマー・コナントという人のポスターを元にしたものがある。
ホーマー・コナントはアメリカのデザイナーだ。モード雑誌のデザイン画などのほか、挿絵、舞台美術、衣装デザインもこなし、さしずめ『アメリカの中原淳一』といったところか。
ノリタケのデザインに使われた絵の女性たちは、ローブデコルテの下にクリノリンをつけ、髪はポンパドール、目尻やあごにムッシュと呼ばれるつけぼくろをつけている。
全体的に見ればロココ調なのだが、人物の胸が小さい上にドレスのビスチェ部分(上半身)に意外に飾りが少なく、もしスリムな膝丈のスカートだったら、ロスト・ジェネレーション(1920年代、「グレート・ギャツビー」に描かれている時代)の頃のドレスといってもおかしくないくらいだ。
コナントは1910年代後半から20年代にかけて活躍したので、当時の流行もいくぶん反映されているのかもしれない。
製品に描かれたモードやその背景をいろいろ調べるのも、アンティークを見るおもしろさのひとつである。 |